ニュージーランド

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8th (Mon)
Mar 2010

[day39] 空を飛んだ日

空を飛んだ日ニュージーランドからシドニーへの移動日。この日は忘れられないイベントが。なんと軽飛行機のパイロットデビューをしてしまったのです。ニュージーランドには飛行機の同好会&教習所みたいなところが何箇所もあって、日本で乗るよりも相当安価に挑戦が可能で、グラントが近くの飛行場まで家族と一緒に連れて行ってくれました。

今回、僕が操縦するのは二人乗りのセスナ機。コックピット内には二組の操縦桿と捜査ペダルがあって、片方を僕、もう一方を教官のおじちゃんが担当します。受付を済ますといきなりコックピットに乗せられ、その場でペダルの仕組みなどの簡単なレクチャー開始。そしてそれが終わるとすぐにエンジン点火。「じゃぁ、さっき言ったように足元のペダルで方向をコントロールして滑走路に向かってくれ」って、日本の車の教習の方がよっぽど厳しいんですが。

若干ヨタヨタしながらもなんとか滑走路まで到着。隣のおじちゃんの確認のもと、エンジンが全開で回りだしました。そして、フルスピードで滑走路を走りだ出してから数秒後、「ちょっと、そこのレバー手前に引いてみようか」と言われたのでやってみると、と、飛んだ、飛行機が。重力から一瞬だけ解放されるような感覚。これはちょっとクセになりそうです。

空を飛んだ日飛行機はそのままオークランド市街空を通過し湾のあたりへ。ここなら最悪落ちても大丈夫ということなのでしょうか、旋回など自分の好きなタイミングで試していいとのこと。一応、普通乗用車の免許は持っているのですが、飛行機の場合は3次元の空間把握が必要になってくるので大分勝手が違いますね。"ヨー"とか"ピッチ"とか、3Dグラフィックソフトで学んだ動きの知識がまさかこんな場所で役立つとは。当初は少し曲がるだけでも怪しかったのですが、慣れてくると段々意図した方向へ飛べるようになってきました。

そして「ちょっと上空からの写真を撮りたいんだけど、操縦代わってもらえるか?」とおじちゃんに尋ねてみたところ、彼がノリノリになってアクロバット飛行に突入。いやいやそんなサービスいいですから。僕は写真が撮りたいだけなのに。乗り物酔いしやすい体質の僕にはちょっとGがキツ過ぎました。今回は体験飛行ということでトータルで僅か30分というかなり短いフライトだったのですが、もう少し長くアクロバット飛行を続けられていたら、ちょっと酷いことになっていたかも。

空を飛んだ日着陸だけはさすがに初心者には無理なので、教官の出番です。滑走路を使わずに芝生のエリアに突入したのが謎ですが、さすがプロと惚れ惚れするような着地。殆ど衝撃のようなものがなく、機体がすぅっと地面に降り立ちました。そのあとで、機体をじっくりと見せてもらったのですが、驚くほどにシンプルな構造。計器の類も全てアナログ制御ですし、製造年を考えれば当たり前なのですが、きっと最新のハイブリッド車の方が圧倒的に複雑な仕組みをしていそうです。

「ちゃんとしたライセンスを取るには幾らくらいかかるのかなぁ?」と、最後におじちゃんに聞いてみたところ、「大体1万ドルあれば余裕」とのこと。ニュージランドドル計算なので、現在のレートで60万強あればなんとかなってしまうということではないですか。ちょっと気になって調べてみたら、自家用機扱いなら海外で取得した免許を日本用に切り替えることも容易そう。ニュージーランドの他にもオーストラリア、フィリピン、グアム、航空留学という産業まであるくらいなんですね。いつか本格的にチャレンジしてみるのもいいかもしれません。

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2nd (Tue)
Mar 2010

[day35] 英語への自信

英語に対する自信メルボルンから僅か3時間のフライトでオークランドに到着。またかと思われるかもしれませんが、実はここにも知り合いがいるのです。今回は僕の母親が30年以上前にホームステイした家庭の息子さんのグラントの家にお世話になってきました。みんなで海岸線をサイクリングしたり、子供の学校に遊びに行ったり、ぼくまでプチホームステイ状態。手前味噌ながら都合3世代も続けて交流があるってなかなか凄いと思いますし、できることならこういうことは脈々と受け継いでいきたいです。

さて、ここニュージーランドにはちょっと特別な思い入れがありまして、実は今から15年くらい前に家族で一度訪れたことがあるのですが、当時小学生だった僕は全くと言っていいほど彼らと会話をすることができませんでした。既に英語を習い始めていて、基本的な挨拶くらいならできたはずなのですが、何故だか凄く恥ずかしくて一言も発することができなかった。それなりに楽しい滞在ではあったのですが、むしろ英語で話せなかったという悔しさの方が強く残ってしまいました。

そして、そのトラウマを打ち砕いてくれたのが今回お世話になったグラント夫妻。そのニュージーランド滞在から数年後、彼らが日本を訪れた際に皆でディズニーランドに行ったのですが、うちの両親は幼い妹たちの面倒で手いっぱいだったので、中学生の僕に二人の案内役という大役が回ってきました。そんな状況では貝になっていられれるわけがありません。かなり拙い片言英語でしたけど何とか喋り続けて三人でのディズニーランドを乗り切ったという事実は、その後の僕の英語に対する意識を根本的に変えてくれたのです。

「とにかくブロークンでもなんでもいいから自分の意思を伝える努力をしよう」このときに得た自信と教訓のおかげで、英「会話」だけは僕の得意種目になりました。オーストラリアに留学した最初のころも、実力自体は中学生当時と大して変っていなかったはずなのですが、いわゆるサバイバルイングリッシュで乗り切ってましたしね。まぁ、そこで満足してはいけないのだということを後日痛感することになるのですが、それはまた別の話ということで。

まぁ、そういうわけで、ここオークランドで彼らと話ができるということがものすごくうれしいのです。15年前のトラウマも完全に払拭。成長したなぁ、自分。

英語に対する自信昔と何にも変わっちゃいないよとグラントは笑いながら言うのですが、オークランドのシティも久しぶりに歩いてみました。そこまで記憶が鮮明にあるわけではないので歩いてみるとやっぱり新鮮。別名The City of Sails と呼ばれるほどの港町には、豪華なヨットやクルーザーが停泊しています。僕もいつかこんな船に乗って、優雅に海の上で読書でもしてみたいものですね。

英語に対する自信あと街を歩いていて、オークランドの人は総じて優しそうな印象を受けました。あまり悪口のようなことは言いたくはないのですが、お隣のオーストラリアってアグレッシブな人がすごく多いんですよね。問題になっているアボリジニの人たちだけでなく、移民の人も生粋のオージーも一緒。特に男性に顕著なのですが、社会的に無駄に強がることを強要されているような気がします。対してニュージーランドは皆、程よく肩の力が抜けている。空港の検査官ですらニコニコしているくらいですから。隠居先の候補地がまたひとつ増えてしまいましたよ。

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