Nov 2009
世界一周旅行の目的
前回は一番インパクトの強い「ファーストクラス」についてから語りだしたものの、この旅の第一目的は、あくまでも「世界一周旅行」です。前からずっと行ってみたかったんですよね。「この働き盛りの年にもったいない。若いうちは身を粉にして働いて、引退してから悠々自適な旅行をすればいいじゃないか」と言われたこともあったのですが、それじゃぁ、かなり遅いのです。「やらなきゃよかった」より「やっときゃよかった」の方が数倍悔しいということは、身を以て知っています。引退後に世界一周クルーズにでも出るのはアリかと思いますけど、いろいろと無茶がしやすい20代のうちにこの旅に出ることは、人生経験の上でプラスになりこそすれ、マイナスになるようなことは殆どないでしょう。
それに昔から言うじゃないですか、「かわいい子には旅をさせろ」と。
濃密な経験を
「自分探し」と言うと揶揄されるかも知れないけれど、旅は絶対に人を成長させると思います。計画を練ることから始まり、様々な土地での暮らしぶりや価値観に触れて、新たな友人を作り、また他の土地へと移っていく。一か所一か所に留まれる時間はごくわずかでも、意識して過ごせば、その分各々で濃密な時間が過ごせそうです。
別にアフリカの大草原に行ってみたいとか、パリのシャンゼリゼ通りを歩いてみたいとか、特別な目的地はないのですよ。このまま日本国内にいてはできないような濃密な経験をしてみたい。そしてその経験を通して自分自身のキャパシティを広げたいというのがこの旅行のそもそもの目的です。
そして、その「濃密な経験」という言葉を通して、一見すると相反する「ファーストクラス」と「バックパッカー」というふたつの言葉が繋がります。上空の彼方で至高のサービスが提供されるファーストクラスと、何から何まで自力で手配するバックパッキング、旅のスタイルとしては対極にあるのかもしれませんが、旅の悦しみは共に最高峰。中途半端に予算を調整して平凡な旅をするくらいならば、思いきって極端に割り振った方が絶対に面白いことができそうです。
違いを楽しむこと
最近の僕は意図的に「違いを楽しむ」ことを念頭に置きながら、生活をしています。ロブションのコースも、吉野家のつゆだくも、それぞれに良さがあるのですから、どうせなら両方とも美味しいって言えるようになりたいなと。
普通、ファーストクラスに乗るような人って、ドミトリーの部屋になんか泊まるわけないですよね。でも、安宿って意外と楽しいんですよ。むしろ、その場での新しい出会いが次々と発生するので、一人旅には最適なのです。僕は普段はひとりで過ごすタイプの人間ですが、たまに人恋しくなったら、そこに誰か同じような旅人がいて話ができるというのはおいしいです。
そして、実際僕はこちら側の人間ですが、普通、ドミトリーの部屋に泊まっているような人って、ファーストクラスになんか乗るわけないですよね。いや、「乗れるわけない」が正しい表現か。前回のエントリーにあるように、金銭的な問題は意外と小さいんですけどね。あとは気分の問題です。そして背伸びって大事だと思うんですよ。分不相応かもしれないけど、そこに普段の自分とは違う世界があるということを体感して、「いつかはここに」って思っていると、ほんとにいつの間にか辿りついてしまうものなのです。
つまりは、いいとこ取り
ファーストクラスとバックパッキング、この二つの激しい旅のコンセプトが同居したら、普通の人では滅多にできないような濃密な経験になるのではないかなぁと期待しています。
はい、以上が表の目的。では裏の目的はあるのかというと、それはまた次の機会に。