Oct 2010
[day140] イスラエル入国は大変?
周知の通りイスラエルは周辺国と非常に深刻な政治上の火種を抱えていて、イスラエルに入国したという証拠があると、シリア、レバノンを始めとする多くのイスラム諸国に入国できなくなってしまいます(ちなみに、ヨルダン、エジプトは今のところ正式に国交を結んだ状態なので渡航可能)
以前のアンマン編でもこの内容に触れているのですが、この地域を周遊するバックパッカーがこの問題を回避する方法は二つ。イスラエル入国の際に「ノースタンプ」とお願する、もしくはシリアやレバノンといった国に先に行ってしまい「思い残すことは何もない」状態で潔くパスポートを差し出すか。旅人の間で一般的なのは前者なのですが、僕はノースタンプにまつわるごたごたが面倒そうだったので後者を選択しました。ここはむしろシリアスタンプの隣に仲良くイスラエルスタンプが押されていた方が面白いかなと。
さて、イスラエルは常にテロの危険に晒されているので、イスタンブール空港での搭乗手続きの段階から入念なセキュリティチェックが入りました。チェックインカウンターの列に並んでいると、イスラエル人の検査官が二人一組で全ての乗客のパスポートをチェックし簡単な質問をしています。そして、僕のパスポートを見た検査官の手がピタリと止まりました。そう、僕のパスポートには数ページにわたってシリア/レバノンというイスラエルと公式に戦争状態にある国のスタンプがびっしりと押されてあるのです。他にもエジプトやUAEなどアラブ圏のスタンプを見ながら何やら渋い顔をしています。
そこからは、他の人とは明らかに態度が変わっての質問攻め。イスラエルへの渡航目的に始まり、中東への渡航目的、家族構成、職業、どうやって世界一周旅行なんかの大金を貯められたのか、などなどかなり個人的な事まで根ほり葉ほり聞かれました。僕としては何も悪いことをしているわけではないので、胸を張って正直に質問に答えるだけです。こんなところで嘘をついたところでいいことなんて一つもないですしね。ただ、ここで足止めを食らってしまった関係で、イスタンブール空港のラウンジを使う時間は殆どなく。フライト時間は僅か2時間程度。空港での手続きの時間より短いですね。地中海を縦に越えるだけなのですぐそこです。
そして、まさに「関門」テルアビブ空港パスポートコントロール。じゃぁ、気兼ねなくスタンプをよろしくとパスポートを差し出すと、また検査官の手が止まりました。例によって渡航目的などの紋切り型の質問を繰り出した後で、何やら内線でやり取りをしています。そして暫くしてからやって来た別の係官を指さし「あの人に着いて行ってもらえる?」と。はい、噂の別室送り来ましたよ。ちなみにパスポートは最初の検査官に預けたままです。別室と言っても、そこはパーティションで分けられた待合室のような空間で、僕が中に入った時には既に何組かの先客達が、空港にありがちな固い椅子に座りながら不安そうに自分の名前が呼ばれるのを待っていました。
幸か不幸かこの区画ではwi-fiが通じていたのでTwitterで実況中継などをしつつ待っていたのですが、(今となってはもしかしてネットワーク内容をモニタリングされていたのではないかと軽く訝ってしまいますが)待てども待てども呼ばれない。僕よりも先に来た人がすぐに呼ばれることもありましたし、僕よりもずっと前から待っている人もいます。ここで誰を呼ぶかも向こうのさじ加減のようで、明らかに苛立っている人も数名。僕は不安な表情はだしつつも、冷静に待ちます。まぁ、本当に最悪の事態が発生したところで入国不許可なだけで、それは新たに旅のネタが増えるだけですし。
待たされること2時間弱、ようやく僕の名前が呼ばれました。ここからは美人な検査官と個人面談です。イスラエルは国策として外国人と接する人たちに意図的に美女が選ばれているという噂が(複数名の知人談)。冷淡な金髪美女に個人的な質問を徹底的に浴びせられるとは、これは一体なんというプレイ。
ちなみにここでされる質問は基本的にトルコ出国時と同じような内容です。これは嘘をついていないか裏を取るため。僕は嘘をつきようがないので、正直に解答するだけなのですが、お姉さんのイジワルな視線と質問の仕方が何とも言えません。「なんでシリアなんかに行ったの?」という質問に「世界一周旅行中でこの地域の文化に興味があった。でも、イスラエルのスタンプがあるとシリアに入れてもらえないじゃない?でも逆はOKみたいだから先に行くことにしたんだ」と答えたところ、わざとっぽく微笑みながら「へぇ、そうんだんだぁ、知らなかったわ」とのコメントが。お姉さん、S度全開で惚れそうです。「じゃぁ、シリアスタンプがあっても入国を許すイスラエルはいい国って事よね?」イエス、アブソルートリー。
結局、15分程度の尋問で開放してもらえました。そして、最後に「じゃぁ、この紙を持ってパスポートコントロールに行ってね」とパスポートと一緒に一枚の紙切れが。言われた通りその紙を窓口で手渡すと、まさに通行手形、無事に通関でイスラエル入国完了です。しかし、ここで重大な事実に気がつきました。あれ、パスポートにスタンプを貰っていない気が…。空港でもノースタンプをお願いすることは一応可能だとは聞いていたのですが、まさか僕に適用されるとは。というか、僕としてはむしろスタンプ押してもらうつもりで来たんですけどね。まぁ、結果オーライ。この後も中東を旅できるのだということでよしとしておきましょう。
16:31 8th Oct 2010
Ilan said:
Hi next time just tell them you come to visit me ... I take care of journalists from all around the world when they are welcoming here ... So they know me well you can give them also my cell phone number ... And the same process of “non stamp please” will be easier
Anyway when you are coming in Israel just stay cool, tell them purpose of your trip and give the phone number of the friend that invite you or the hotel itself
Welcome to the Hollyland
Ilan