ファーストクラス的旅行記

最高のファーストクラスラウンジ次の目的地はヨーロッパ最西端の首都、リスボンなのですが今回はテルアビブから直接飛ぶのではなく敢えてフランクフルト経由の便を使っています。狙いは勿論フランクフルトでのルフトハンザファーストクラスラウンジ。以前紹介したファーストクラスターミナルはその日にファーストクラスで旅発つ人にしか利用資格がないのですが、普通のファーストクラスラウンジに関しては、ファーストクラスで到着したの人の乗換待ちやマイレージの超上級会員にも開放してくれるので、僕もテルアビブからファーストクラスで乗り込めばそのまま入れてもらえるという算段です。しかも、意図的に長時間のトランジットを設定すればその分だけ飲み食い放題の至福の時間が楽しめると。これは3時間前からでないとチェックインできない出発便との大きな違いです。今回はテルアビブ発が早朝だったこともあり、無理なく11時間の滞在時間を確保することができました。

今回のラウンジはリスボン行きのフライト待ちのため、シェンゲン域(ヨーロッパ内でパスポートチェックが不要になる相互協定)内向けのターミナルで、ファーストクラスの席が設定されていない近距離便専用のターミナルだったのですが、それでもフルスペックのファーストクラスラウンジを用意しているルフトハンザはさすが。おかげで利用者はかなり少なく、スタッフ3、4名に対して僕一人しかラウンジにいないという状況になることも。

最高のファーストクラスラウンジとりあえず暖かいシャワーを浴びたら、カバナ(仮眠室)へ。シーツの敷かれていない大きな革製のベッドに掛け布団があるだけの簡易仕様なのですが、照明や枕元に置かれたアメニティのおかげで高級感はばっちりです。というか、こんな綺麗な個室で寝るのっていつぶりなのでしょうか…。忘れている人のために協調しておきますが、僕自身、普段はドミトリー生活のバックパッカーなのですよ。清掃の行きとどいた個室で周りの物音を気にせずに眠ることができるのはかなり久しぶりです。

最高のファーストクラスラウンジ仮眠から復活したら、お待ちかねの食事タイム。シュリンプカクテルやらイベリコハムやらの高級食材がずらっと並んだビュッフェテーブルは圧巻です。バーには古今東西のお酒が揃っていてオーダー次第ではどんなカクテルでも作れそう。実際、ドリンクメニューはそれだけで16ページもあり、水だけで10種類とか。中には常備していないものもあるそうですが、半日の滞在程度では飲みきれるわけがないだけの種類があることは確かです。

最高のファーストクラスラウンジこんなに豪華で快適なラウンジならば空港での10時間を超える滞在も全く問題ありません。ドイツ人スタッフの距離感のとり方も絶妙で、フレンドリーな態度をとりつつも丁寧なところはしっかりと決めてくれます。少なくとも、上位クラスのサービス品質に関しては地上、機内ともにルフトハンザが今回の旅の中でトップクラスのお気に入りになりそうです。ちなみに僅差での次点はJAL、キャセイのふたつでしょうか。ワンワールドの世界一周券をメインに使って旅をしているのに、スターアライアンス系のルフトハンザが一位になってしまった。

そう、以前のエントリーにも書いているのですが、この中東/ヨーロッパ周遊に使った一連のファーストクラス航空券は、世界一周航空券とは別の独自手配なんです。とは言っても、僕が正規の料金を払っているわけはなく。日本にいた3年間でANAマイルを陸上でため、特典航空券としてこのフライト(ロンドン→フランクフルト→カイロ→(陸路移動で)イスタンブール→テルアビブ→フランクフルト→リスボン→(キャンセルだけど)ロンドン)を手配したのです。税金ガス代などで多少の追加料金は取られましたが、これだけのフライトを上位クラスで利用できたのですから、元をとれたどころの話ではないでしょう。

3年位計画的にクレジットカードを使いつづければ、誰でも5、6万マイル程度は溜まりますし、「ファーストクラスに乗ってみたいけどお金はない」という方、まずはカードを作ってマイルとポイントの仕組みについて勉強してみてはどうでしょう?実は工夫次第でなんとかなってしまうんですよ。

憧れのルフトハンザファーストクラスターミナルフランクフルトでは、Five Elements Hostelという宿に滞在していたのですが、ここがかなりの大当たり。この旅の中でもトップクラスの宿になると思います。各部屋もかなり綺麗なのですが、特筆すべきは一階にある洗練されたカフェスペース。ここが一泊18ユーロの安宿とは信じられないくらいに清潔でモダンなデザイン。でも、カフェの料金設定は確かに一般的な安宿レベルなので、夜はここでビールを飲みながらネット三昧でした。特にこれと言って観光にいそしんだわけではないのですがとても居心地がよかった印象が残っています。

そして、フランクフルトのメインイベントと言えば、夢のルフトハンザファーストクラスターミナルです。詳細は以前書きましたが、この4年間あこがれ続けていた場所。うん、夢はかなう。

とりあえず電車に乗って空港に行ったら普通のターミナルについてしまったのでその場でチェックイン。デスクの人からはファーストクラス「ラウンジ」が使えますよと言われたのに、「なんか、素敵なターミナルがあるって聞いたんですけどぉ」と湾曲的に聞いてみたら、10分少々歩くことになってしまうけどそれでもいいなら是非どうぞとのお答えが。荷物がなければ10分くらいのウォーキングなんて大したことありません。

憧れのルフトハンザファーストクラスターミナル若干迷いながら、なんとか裏口のようなところに到着。誰もいなかったのですが、インターフォンを押したら係りの人が出てきてくれました。本来ならばタクシーか自家用車でいらっしゃる方が殆どで、メインのターミナルから歩いてくる人は想定していなかったと。まぁ、客層から考えたら当然ですよねぇ。

一応、ターミナルなのでその場で出国手続きがあります。とはいっても、パスポートをアシスタントに預けたら、荷物チェックのゲートをくぐるだけ。ゲートはひとつだけしかありませんが、そもそもの利用客数が少ないので並ぶわけがなく。その後、アシスタントの方が「初めてのご利用でしたらご案内たしましょうか?」と言ってきてくれたのでお言葉に甘えて一周しました。

憧れのルフトハンザファーストクラスターミナルなんと、シャワールームにはバスタブまで付いてます。しかも、シャワーとバスタブが完全にセパレートになった造りで、ここに住めるのではないかという広さです。ちなみにアメニティもかなり豪華。他のファーストクラスターミナルでは、シャワールームのアメニティは大瓶が固定されているだけのところが多かったのですが、ここはETROのミニボトルがずらっと。しかもなぜかアヒルちゃんまで置いてあるし。足を完全に伸ばして入れるバスタブなんていつ振りだろう。思い切りリフレッシュさせてもらいました。

憧れのルフトハンザファーストクラスターミナル風呂に入って気分を切り替えた後は、もちろん食事の時間です。生ハム、サーモン、シュリンプカクテルと高級ホテルのビュッフェかと見間違うメニューが並んでいます。というか、なんで生ハムだけで何種類もあるのでしょう。各テーブルの上にはミネラルウォーターが氷水の中に入れられて冷やされてるし。ここのゴージャス感と内容の充実度は今まで僕が滞在してきたどんな場所よりも群を抜いているような気がします。若干時間が押していたので、本気のコースメニューまで頼めなかったのがやや残念ですが、フィンガーフードとスウィーツだけでも十二分に満足できました。

憧れのルフトハンザファーストクラスターミナルそして、搭乗の時間。ファーストクラスターミナルは一般の人用のゲートからはかなり離れたところにあるので、空港の敷地内をリムジンで送ってくれるサービスがあります。僕にはなんとポルシェケイマンがお出迎え。他にもメルセデスSクラスなどのドイツ製高級車が何台も泊められていたのですが、僕が若者だったからでしょうか、カッコいいスポーツカーになってしまいました。もちろん、ポルシェに乗るなんて生まれて初めてです。そこまでスポーツ仕様になっていないのか乗り心地も快適。飛行機の真下までおよそ5分程度のドライブでしたがかなり興奮しましたよ。

憧れのルフトハンザファーストクラスターミナル機内は1-2-1の4列シート。まぁ、今回はフライト時間6時間ちょっとの中距離路線なので機材自体は大したことないのですが、サービスの質はかなり高いものがありました。最後にデザートで出てきたチョコレートはホントに美味しかったなぁ。チョコレート好きとしては、このエリアのチョコはたまらない。今から、この後のヨーロッパ滞在本編が楽しみです。搭乗前にはいろいろとトラブルもありましたけど、全体的には大満足のフライトでしたね。

そしてついにカイロへ到着。ドバイにも行きましたけど、あそこはちょっと特別な都市なので、ここからがついに本当の中東旅行のスタートです。2か月少々かけてのエジプトからトルコまでの陸路移動はこの旅の中でも最も「バックパッキング」という側面を色濃く反映した旅になるでしょう。

シドニー→ドバイ2シドニー発、ロンドン経由、ドバイ行き。シドニー→ロンドン24時間、ロンドンでトランジット15時間、ロンドン→ドバイ7時間。その他待ち時間などを含めると、都合48時間以上かけての大移動です。誰が聞いても「何か間違ってない?」と言ってくるのですが、僕にとってはむしろ「ファーストクラスバックパッカー」ハイライトのひとつ、ファーストクラスというものを完全に堪能した2泊3日となりました。というわけで、前回からの続きです。

ヒースロー ブリティッシュエアウェイズ コンコルドルーム

シドニー→ドバイ2ヒースロー空港の最新ターミナル、T5。ここのファーストクラスラウンジの一角にはファーストクラスへの搭乗者しか利用できない、コンコルドルームと言う特別な部屋があります。直前に滞在していたシドニー然り、いわゆる「ファーストクラスラウンジ」はマイレージの上級会員にも提供されていることが多いのですが、ここだけは別格で、その日のファーストクラスのフライトチケットを持っている人しか利用できません。例によって、飲み物のオーダーを聞きに来られて驚きました。英語のレベルが最敬礼状態。滅多に使われませんけど、一応英語にも敬語ってあるんですよ。"Would you care for --?"という言い回しを初めて使われました。

シドニー→ドバイ2調度品の類もかなり豪華。シドニーのファーストクラスラウンジはシンプル&モダンを追求したスタイルでしたが、こちらはクラシック&ラグジュアリーと言ったところかと。シャンデリアとかぶら下がってますし、暖炉まである(ただし火は液晶ディスプレイでしたけど)。さすが英国は一味違う。さらに食事に関しては半個室のレストランスペースが用意されていてそこで落ち着いてとることも可能です。もう、高級ホテルのレストランもびっくりな仕様ですね。でも、味に関しては残念なことにそこそことしか…。いや普通に食べれるのですが、この最高レベルの空間の割にはあまり感動がない味だなぁと。贅沢すぎる話なのはわかってますけど、折角のプレミアム空間なのでもう少し頑張って欲しいなぁというのが本音です。

BA109 ロンドン→ドバイ

シドニー→ドバイ2コンコルドルームには13時間ほど滞在。ずっとフレッシュジュースを飲みながら写真を編集したり、ブログを書いたりしていて、ちょっと飽き出したタイミングで搭乗時間になりました。このフライト、ロンドン時間で21時半発のフライトなのですが、それってつまり、シドニー時間で翌早朝。搭乗の際は軽い徹夜明け状態のコンディションです。そして到着時刻はドバイ時間で9時半、ロンドン時間で4時半、そしてシドニー時間で15時半、もう時差がわけのわからないことになってますね。おかげで機内ではワインを一杯飲んだだけで、何も食べずに就寝という最高の贅沢をすることに。結果的に目覚めは快調で、この旅で初めて機内で朝食をまともに食べられましたけど。

ドバイ入国

ドバイへの入国は簡単と言われています。日本人はノービザでOKですし、実際、パスポートコントロールでは宿の住所だけ見せれば簡単にスタンプを押してもらえました。でも、その後の税関でトラップが。特に申告するものもないので"Nothing to Declare"のゲートを抜けていったら、なぜか係員に止められ近くのテーブルへ。「バッグの中には何が入っている?」と。「いや、ごく普通に生活用品だけど」と答えると「じゃぁ、中を開けて見せてくれ」ですって。そこから小一時間くらいかけて、バッグを全部ひっくり返して一つ一つ説明です。しかも、係官の英語レベルが低すぎてMedicine for hay fever(花粉症の薬)とか言っても通じないし。ジェスチャーも交えて全て説明し、最終的に個室の中に連れ込まれ、全身のボディチェックが入って検査終了。

どうも、注意深く周りを見ていると、バックパックを背負った人たちが特に重点的に狙われていたようです。まぁ、貧乏バックパッカーが気軽に来るような国じゃぁないですからねぇ。向こうも任務に忠実なだけで悪気があるようには見えなかったので、素直に協力してましたけど、できることならこういったことは、今後なるべく発生してほしくないものです。

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