Mar 2010
[day35] 英語への自信
メルボルンから僅か3時間のフライトでオークランドに到着。またかと思われるかもしれませんが、実はここにも知り合いがいるのです。今回は僕の母親が30年以上前にホームステイした家庭の息子さんのグラントの家にお世話になってきました。みんなで海岸線をサイクリングしたり、子供の学校に遊びに行ったり、ぼくまでプチホームステイ状態。手前味噌ながら都合3世代も続けて交流があるってなかなか凄いと思いますし、できることならこういうことは脈々と受け継いでいきたいです。
さて、ここニュージーランドにはちょっと特別な思い入れがありまして、実は今から15年くらい前に家族で一度訪れたことがあるのですが、当時小学生だった僕は全くと言っていいほど彼らと会話をすることができませんでした。既に英語を習い始めていて、基本的な挨拶くらいならできたはずなのですが、何故だか凄く恥ずかしくて一言も発することができなかった。それなりに楽しい滞在ではあったのですが、むしろ英語で話せなかったという悔しさの方が強く残ってしまいました。
そして、そのトラウマを打ち砕いてくれたのが今回お世話になったグラント夫妻。そのニュージーランド滞在から数年後、彼らが日本を訪れた際に皆でディズニーランドに行ったのですが、うちの両親は幼い妹たちの面倒で手いっぱいだったので、中学生の僕に二人の案内役という大役が回ってきました。そんな状況では貝になっていられれるわけがありません。かなり拙い片言英語でしたけど何とか喋り続けて三人でのディズニーランドを乗り切ったという事実は、その後の僕の英語に対する意識を根本的に変えてくれたのです。
「とにかくブロークンでもなんでもいいから自分の意思を伝える努力をしよう」このときに得た自信と教訓のおかげで、英「会話」だけは僕の得意種目になりました。オーストラリアに留学した最初のころも、実力自体は中学生当時と大して変っていなかったはずなのですが、いわゆるサバイバルイングリッシュで乗り切ってましたしね。まぁ、そこで満足してはいけないのだということを後日痛感することになるのですが、それはまた別の話ということで。
まぁ、そういうわけで、ここオークランドで彼らと話ができるということがものすごくうれしいのです。15年前のトラウマも完全に払拭。成長したなぁ、自分。
昔と何にも変わっちゃいないよとグラントは笑いながら言うのですが、オークランドのシティも久しぶりに歩いてみました。そこまで記憶が鮮明にあるわけではないので歩いてみるとやっぱり新鮮。別名The City of Sails と呼ばれるほどの港町には、豪華なヨットやクルーザーが停泊しています。僕もいつかこんな船に乗って、優雅に海の上で読書でもしてみたいものですね。
あと街を歩いていて、オークランドの人は総じて優しそうな印象を受けました。あまり悪口のようなことは言いたくはないのですが、お隣のオーストラリアってアグレッシブな人がすごく多いんですよね。問題になっているアボリジニの人たちだけでなく、移民の人も生粋のオージーも一緒。特に男性に顕著なのですが、社会的に無駄に強がることを強要されているような気がします。対してニュージーランドは皆、程よく肩の力が抜けている。空港の検査官ですらニコニコしているくらいですから。隠居先の候補地がまたひとつ増えてしまいましたよ。